ぼんさいメモ

読書と英語学習、そのほかいろいろ

観察すること

「模様だけでもイラストは描ける」と教えていただいてから、小さなクロッキー帳に模様を描いていたのですが、「なんか違う」とすっきりしない感じが続いていました。それで、なんとなく机の上にあったものを描いてみたのですが、思っていた以上に面白かったので、3日前ぐらいからは目についたものを描くようにしています。

 

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アノニマス消しゴムというのは、土橋正さんがインスタライブで紹介していたものです。普通の消しゴムに無地のマスキングテープを巻いて、消しゴムの個性(あの会社の◯◯消しゴム)をなくしてしまうものです。余計な文字を視界に入れないことで、仕事に集中しやすい環境を作っている、というお話だったような気がします。

 

実は、そこまでしなくてもいいんじゃないかと思っていたのですが、一時期、消しゴムカバーの文字が気になって仕方がなかったことがあったときに思い出し、見よう見まねで作ってみたのです。そうしたら、確かに消しゴムの自己主張(?)がなくなって気にならなくなりました。消しゴムの存在自体が消えてしまうわけではないので、「消しゴムどこ〜」と探すこともありません。

 

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消しゴムを描いたのは朝、写真は今なので、ちょっと違っていますが。

 

よく観察すると、消しゴムの汚れや形、巻いたテープのしわ、段差など、使っているとき/作ったときには気づかなかったことに気づきます。「気づく」ことがとても楽しいのだと思います。

 

けさも描いているのですが、慌てていたせいか、ちょっと雑な感じになってしまいました。観察して何かを描くとき、自分の心象も映し出されるのだなぁと、それはそれで気づきになってとても面白かったです。

 

どうして模様はだめで物体を描くことはだめじゃなかったんだろう……と考えているうちに、もともと観察するくせがあるからだと気づきました。観察するくせが一番発揮されるのは仕事のときで、相手の言動やメールの文面などを見て、これまでどうだったかなぁと思い出しながら仮説を立ててみる、というのを自然とやっています。

 

あと、仕事以外の場ですけど、私自身はまったく冷静ではなく、脳内でも慌てふためいているのに、周囲にはそう見えないことがたまにあるのですが、これもたぶん観察して仮説を立てるくせの賜物かもしれません。これはこれで役立つこともあるのでありがたい反面、もう少し周囲にアピールしやすい、わかりやすい特技が欲しかったなぁ……。

 

こんなことを考えながら、ふと思い出した本がこちら。

 

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ドラッカーといえば『マネジメント』だと思うのですが、私のなかでは『傍観者の時代』、ドラッカーの自伝と言われている本です。

 

この本を読んだのは10年以上前なのですが、本書の冒頭でドラッカー自身が「自分は傍観者だ」と気づくエピソードだけは今も覚えています。それは、私もあまり熱狂の渦に没入できず、その場にいるけど心は少し違う場所にあってその場を眺めていることが多いからだと思います。それはそれでいいかと思う反面、「推し」に夢中になっている人がうらやましかったりもします。