ぼんさいメモ

読書と英語学習、そのほかいろいろ

読むつもりがなかったものを読み始める

違う本を読むつもりが、気づいたらこの本を読んでいました。机の横の「そのうち読む本」の山に置いていたものです。

 

f:id:kurobonsai:20210413190731j:plain

『なぜ科学を学ぶのか』(池内了著/ちくまプリマー新書

読書管理アプリ Bookly の記録によると、2019年11月に40ページぐらい読んだあと、今日まで積んでいたようです。年季の入った積ん読本だなぁと思ったものの、ちょうどいいタイミングで読むのを再開できたと思っています。

 

科学を学ぶ意義は、相手の話を鵜呑みにして「だまされた!」なんてことがないよう、物事を批判的に考える習慣の土台作りにつながることで、だからこそ、「こんなの学んでも役に立たない」と放棄しないほうがいい。わかってはいるけれど、忙しかったり、面倒だったりするとつい調べるのを怠って、ついわかりやすい情報に飛びつきすぎないように気をつけないといけません。とはいえ、気になることすべてに同じだけ力を注ぐのも難しいわけで、もどかしかったりします。解決策はないけれど、目の前の気になったことから丁寧に調べて考えることを続けることが大事ですね。

 

ちくまプリマー新書なので、対象は中学・高校生向けの内容ですが、書かれていることは大人にも参考になることが多いです。特に苦手意識があるジャンルは、大人向けの新書より学生向けの新書から読むことが多いです。

 

ちなみに、読もうと思っていた本はこちらです。

 

f:id:kurobonsai:20210413191950j:plain

 

データ分析の方法としてランダム化比較試験(RCT)の紹介と、その限界について述べられた本です。「ランダム化比較試験」という名称、たまにワクチン関連のニュースで見聞きしているので、てっきり医療独自の分析手法だと思っていたのですが、商品開発などでよく行われる「ABテスト」はランダム化比較試験のことなんだそうです。本書を読むまで知らなかった。

 

ランダム化比較試験を意義あるものにするためには、事前のグループ分けが恣意的にならないようにすることが大切で、そのためにどんなことが必要なのか、事例の中で解説されています。それを読みながら、以前仕事でやった「ABテスト」はここまで厳密にグループ分けをしていなかったから、ぼんやりした結論しか出しようがなかったのかと気づきました。

 

ランダム化比較試験の本、実はもう1冊持っているのですが、それはまた後日。