ぼんさいメモ

読書と英語学習、そのほかいろいろ

読むつもりがなかったものを読み始める

違う本を読むつもりが、気づいたらこの本を読んでいました。机の横の「そのうち読む本」の山に置いていたものです。

 

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『なぜ科学を学ぶのか』(池内了著/ちくまプリマー新書

読書管理アプリ Bookly の記録によると、2019年11月に40ページぐらい読んだあと、今日まで積んでいたようです。年季の入った積ん読本だなぁと思ったものの、ちょうどいいタイミングで読むのを再開できたと思っています。

 

科学を学ぶ意義は、相手の話を鵜呑みにして「だまされた!」なんてことがないよう、物事を批判的に考える習慣の土台作りにつながることで、だからこそ、「こんなの学んでも役に立たない」と放棄しないほうがいい。わかってはいるけれど、忙しかったり、面倒だったりするとつい調べるのを怠って、ついわかりやすい情報に飛びつきすぎないように気をつけないといけません。とはいえ、気になることすべてに同じだけ力を注ぐのも難しいわけで、もどかしかったりします。解決策はないけれど、目の前の気になったことから丁寧に調べて考えることを続けることが大事ですね。

 

ちくまプリマー新書なので、対象は中学・高校生向けの内容ですが、書かれていることは大人にも参考になることが多いです。特に苦手意識があるジャンルは、大人向けの新書より学生向けの新書から読むことが多いです。

 

ちなみに、読もうと思っていた本はこちらです。

 

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データ分析の方法としてランダム化比較試験(RCT)の紹介と、その限界について述べられた本です。「ランダム化比較試験」という名称、たまにワクチン関連のニュースで見聞きしているので、てっきり医療独自の分析手法だと思っていたのですが、商品開発などでよく行われる「ABテスト」はランダム化比較試験のことなんだそうです。本書を読むまで知らなかった。

 

ランダム化比較試験を意義あるものにするためには、事前のグループ分けが恣意的にならないようにすることが大切で、そのためにどんなことが必要なのか、事例の中で解説されています。それを読みながら、以前仕事でやった「ABテスト」はここまで厳密にグループ分けをしていなかったから、ぼんやりした結論しか出しようがなかったのかと気づきました。

 

ランダム化比較試験の本、実はもう1冊持っているのですが、それはまた後日。

わたしにとって大事な時間

買い出しのためにスーパーに行ったあと、ふらりと書店に立ち寄りました。お目当ての本はなかったのですが、人もそれほど多くなかったこともあり、しばらく棚を散策することにしました。

 

益田ミリさんの文庫を手にとっては「今日じゃないな」と思って戻しつつ、でも、あんまり手にとりすぎるのも、お店の人からしたら不安かもしれないなぁと思って、棚のタイトルを見るだけになりました(入店前に消毒しているけれど、それでも)。

 

何も買わずに帰るのも申し訳ない気がしたので、何か買って帰ろうと思ったものの、欲しい本はないし、ミリさんの本は今日じゃないし、今買うと積ん読を増やすだけだし……というわけで、ちょっと気になっていた雑誌を購入することにしました。

 

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【本で旅する、「時間」の世界。】というコーナーが気になってたんです。「時間」と言えば思い浮かぶあの本も載っていました。連載コーナーの「文字から栄養 よりすぐり読書日記」にも気になっていた本が紹介されていたので、もう少し積ん読が少なくなった頃に買い求めるつもりです。

 

【超多忙の二人も実践している、「忙しい」から逃れる15の知恵。】もよかったです。聞いたことがあるアドバイスも多いのですが、おふたりのコメントを読むとアドバイスがより深く心にしみこむ感じがします。特に、14番目の「人間関係では、無理して仲間に入らない」に書かれていたコメントはとても励みになりました。裏のページを読んだら、切り抜いてノートに入れておくつもりです。

 

1年前の今頃は、重苦しい空気のなか、ちょっと頑張れば歩いていける大きめの本屋さんに行っていたことを思い出します。いま、去年とは状況が少し変わっていることもあり(変異株とか)、去年のように歩いて本屋さんに行くよりは、積ん読を読みつつ、どうしても気になる本だけ好きな本屋さんの通販で買うようにしたほうがいいかもしれない、と思っています。人混みを避けて買い物に行くだけで疲れてしまい、気づくと2時間ぐらい昼寝をしているので。気を張っているのかもしれません。

 

厳しい状況はまだ続きそうですけど、おかげでお店の棚を眺めながら本を選ぶ時間がわたしにとってとても大事な時間だと気づけたのはよかったと思います。ささやかだけど、私にとって大事な時間をもう少し安心して楽しめるときがくるまで、静かに過ごすつもりです。

 

でも、静岡の美術館とか、関西の本屋さんとか、仙台の展示とか、行きたいんだけどなぁぁぁ(涙目)

今年度の「まいにちフランス語」も楽しそう

今年度の『まいにちフランス語(入門編)』が始まりました。NHK語学アプリを使っているので、ラジオの本放送から1週遅れのスタートです。

 

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今年度の講座はフランスで生まれて日本の大学で学んだ日本人講師と、日本で生まれてフランスの大学で学んだフランス人講師がペアという、たぶん今までにない組み合わせです。

 

前年度の講座の名残りがまだ耳に残っているので、全体的に低音で落ち着いた声のトーンにまだ慣れていないのですが、クイックレスポンス(名詞に定冠詞や不定冠詞をつけるとか)あり、日本語でフランス文化を語ってくれるコーナーありで、15分があっという間に過ぎていきます。

 

フランス文化のコーナー、これまではフランス語で語ってくれるのを日本語で補足するパターンが多かったのですが、スクリプトと訳があるとはいえ、なんとなくの理解で終わっていました。今年度は日本の状況と比較しながら日本語で教えてくれるので、今までより理解しやすく、なによりフランスに親しみが沸いています。

 

今のところ問題なくついていけていますが、気を抜くとついていけなくなることは前年度で体験済みなので、復習を繰り返しながら着実に学んでいこうと思います。

 

英語以外の言語を学ぶならドイツ語と思っていたのに、ひょんなことからフランス語を学び始めてもうすぐ4年になります。ほそぼそと続けているだけですが、フレンチ・ポップスがところどころ聞き取れているのに気づくとうれしいとか、小さな喜びを糧にこれからも勉強します。

 

そういえば、入門編が日本語多めなので、これまで1回聞いて挫折した応用編にもチャレンジしてみようかなと思っていますが、続けられるかな……。

風呂敷が届く

岩波新書のフェア「生きのびるための岩波新書」で全員プレゼントになっていた風呂敷が届きました(フェアは現在終了しています)。

 

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対象書籍を3冊購入し、応募券をハガキに貼って送るともれなく風呂敷をいただけます。応募締め切りは3月31日(消印有効)だったのですが、ハガキを投函したのは3月31日。もっと早くに応募すればよかったのですが、ハガキを買いにいくのがおっくうで先送りにしていました。

 

で、3月31日。風呂敷を思い出したものの、きっと31日必着だろうと思ってあきらめていた矢先、岩波新書のツイートで「消印有効」と知り、あわてて応募したのでした。

 

実は、本を3冊買ったのも結構ギリギリでした。2冊までは選べたのですが、3冊目をどれにするか迷いに迷ってしまって。3冊目は、たしか3月中旬ぐらいに大きめの本屋さんに行き、岩波新書の棚の前でうんうん考えながら選んだのを覚えています。

 

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迷いに迷って選んだ3冊(まだ読んでいない)

風呂敷はしっかりした生地で、本をたくさん包んでも問題なさそうです。いつか本を買ったあと、この風呂敷に包んで持って帰ってみようと思います。

 

風呂敷とともに同封されていたお手紙が200字詰め原稿用紙だったのもうれしかったです。『知的生産の技術』に原稿用紙は400字詰めではなく200字詰めを使おう(引用不正確だと思います)、という一文を見てから、200字詰めってどんな原稿用紙なんだろうと気になっていたんです。

 

この大きさならたて書きでもよこ書きでも使えるし、なによりかわいらしいサイズだなぁ、と感じました。文章はパソコンで書いたほうがラクですけど、たまには、もしくは意図的に200字詰め原稿用紙を使ってみるのもおもしろいかもしれないなぁ、と思っています。売ってるといいなぁ。

文字を書きたくなった本

先日購入した『月刊佐藤純子』を読み終えました。

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歯を磨きながら読んでました(歯磨き粉をつけずに磨くのでいろいろ大丈夫)

購入時に添えられたメッセージにあったように、イラストそのものには初期の頃から現在に至るまでの変化(「目」と「線の太さ」に感じました)がありますが、全編を通してめくるめく妄想の世界とささやかだけどあったかい日常が描かれていて、読んでいてほっこりしました。あと、東日本大震災直後の日々を綴った「ゆらゆら日記」は、当時どんなふうに過ごされていたのかが綴られていて、支え合いって大事だなぁと感じました。たぶん、今もそうなんだろうなぁ。連日のニュースに意識が集中しがちですが、日常を綴ることはやっぱり大事かもしれません。

 

手書きのイラストと文字で構成されているからか、読みながら文字が書きたくなりました(イラストは……残念ながら画力がないので)。そんな気持ちがふつふつと湧いてきたせいか、読み終えたあとそばにあったメモとゲルインクボールペンで感想をわーっと書いていました。

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システム手帳のリフィルに書けばよかったとあとで気づく

このメモは普段使っているロルバーン手帳に貼ったのですが、よくよく考えたらシステム手帳のリフィルに貼ったほうがよかったなぁ、と。のりでしっかり貼ってしまったので、あとでリフィルに転記します。

 

この本を読んでいたら、栗尾根マロン彦が登場していてびっくりしました。あと、この本の原型(?)も。

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『栗尾根マロン彦のたらちねロマン飛行』

こちらはマロン彦のイラスト集。五十音順、アルファベット順、しりとりでつながるイラストが収録されています。言葉の選び方がおもしろいです。

「ゆっくり読む」の意味を知る

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少しだけ読んでいた平野啓一郎さんの『本の読み方』、本腰を入れて読み始めました。まだ最初の方しか読んでいませんが、耳が痛いです。

 

私たちは、数十年前に比べて、はるかに容易に、はるかに多くの本を入手できるようになった。しかし、そのおかげで、私たちはかつての人間よりも知的な生活を送っていると言うことができるだろうか? どうも、そうでもなさそうである。

(『本の読み方』P. 31より)

 

本を闇雲にたくさん読むのではなく、厳選した本を、著者の意図を読み取りながらゆっくり読み、それについて自分の考えをめぐらせていく、というのが本書で提唱する「スローリーディング」なのだと思います。

 

本書にも書かれていますが、スローリーディングができるようになると、会議や資格試験など、読書以外の場所でも応用できるそうです。本を読むことは好きで、水を飲むのと同じ感覚で抵抗なくできるけれど、本書で言うような「深く読む」ことはできていないと思います。本書を通して読み方を学び、もう少し相手に寄り添いながら対話できるようになれたら、と思っています。

仙台から本が届く

積ん読を減らすことに専念しなければいけないところですが、この本は別です。

 

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『月刊佐藤純子』と『栗尾根マロン彦のたらちねロマン飛行』、どちらもボタンという仙台の本屋さんで購入しました。

 

twitter.com

 

以前から『栗尾根マロン彦のたらちねロマン飛行』を読みたかったのですが、オビの色が4色あって、どれも素敵すぎて「どれを選べばいいか決められない!」と迷いすぎてあらぬ方向に行ってしまい、ずっと買えずにいたんです。

 

数日前にボタンさんの在庫が黄色のオビだけになったと知り、これはいかん! と急いで購入しました。この本はボタンさんが発行しているものだから、どうしてもこのお店で買いたいと思っていたんです。以前から読みたかった『月刊佐藤純子』も購入しました。どちらもジュンコさんのイラストつきです。うれしい。

 

佐藤ジュンコさんのあたたかいイラストが好きです。去年からは在宅勤務なのをいいことに、NHK仙台放送局で17時5分から放送されるラジオ「ゴジだっちゃ!」も聴き始めました(ジュンコさんは毎週金曜日に登場します)。

 

www4.nhk.or.jp

 

毎週お声を聞いているせいか、本を読んでいるときにジュンコさんの声が流れているような気がします。「ゴジだっちゃ!」はNHKラジオのアプリ「らじるらじる」の設定を「仙台」にすると聞くことができます。東北ローカルの話題や防災の話、洋楽や本の紹介など、毎回充実していて毎回とても楽しく聞いています。

 

ジュンコさんのマンガが読めるサイトを2つご紹介します(バックナンバーも読めます)。

 

www.mishimaga.com

 

www.selvaselva.com

 

そうそう、本と一緒にお手紙も同封されていました。

 

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本の梱包にあたたかさを感じていたところにこのお手紙をいただいて、ここで買ってよかったと思いました。また利用します。

 

仙台で6月13日まで開催されている企画展「わたしは思い出す」を見に行きたくて、タイミングが合えばボタンさんにも、と思っていましたが、もうしばらくは難しそうです。この展示もラジオで知りました。

sendai311-memorial.jp

 

いいかげん「人間もう飽きた」とか言って落ち着いてくれないかなぁ。