ぼんさいメモ

読書と英語学習、そのほかいろいろ

ピンチはチャンス

昨日買った土橋正さんの本を読み終えました。やっぱりいい本でした。

 

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 前にも書きましたが、大筋の内容はインスタライブのお話と同じです。使っている道具が少し変わっています(アイデアを考えるときに使っているノート、To Do 全集、ポケットに入れているアイデア記録用のメモあたりは変わっています)。

 

基本的な考え方は変わっていません。本書が出版されたのは2014年3月なので、少なくとも7年はこのスタイルで仕事をされている、ということなんですよね。つまり、軸がまったくブレていない。肝心なところで浮き足立ってしまう自分を反省しつつ、試行錯誤しながら自分の軸を作っていきたいです。

 

今回読みながら何度か思い浮かんだ言葉が「ピンチはチャンス」でした。土橋さんが現在のスタイルにたどり着くまでの道のりには何度か「困ったこと」が起きています。

 

たとえば、シェアオフィスに通って仕事をするようになったら、荷物を最小限にしないと持ち運ぶのがつらい(これが、厳選した道具で仕事を進める現在のスタイルにつながる)とか、あふれんばかりの To Do に押しつぶされてしまった(これが、「時計式ふせん」の開発につながる)とか。

 

困ったことを真正面から受け止めてしまうと困ったことのままで終わってしまうけれど、少しずれた位置で受け止めるようにしたら、ほんの少し心にゆとりができて、別のアプローチを試して乗り越える力が湧いてくるのかもしれません(と、書きながら自分に言い聞かせています)。

 

上記に書いたこと以外にも、個人的に響く内容が多かったです。たとえば、物を買ったときが幸せの絶頂ではなく、それを家に持ち帰って使い続けることが幸せの絶頂である、とか。

 

去年の今頃、文房具をやたらに買い込んでいたのですが、時間が経って冷静になってみると「こんなに使わないぞ」と冷や汗をかいたことがあるんです。欲しかったものが買えるのは確かにうれしいし、そのときは幸せだけど、そのあと責任を持って使っていかないとその物の命はムダになってしまうんじゃないか、と思いまして。

 

たぶん、この考え方が積んでいる本たちへの後ろめたさ(積まれれるために書かれたのではなく、読んでもらうために書かれたもの)につながっているんだろうなぁ、と思っています。こんなふうに考えるのは読書好きではないのかも、と思ったこともありますが、積ん読が苦手な読書好きが一人ぐらいいてもいいじゃないかと思っています。それに、そもそも生まれてこのかた、多数派に属したことがないですし……。それが個人的な困りごとのひとつではありますが、「ピンチはチャンス」と思って、あれこれ考えてみようと思います。